蛙踊り
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蛙踊り

一見の価値あり! 蛙踊り

「蛙踊り」と聞いて皆さんは何を想像されるでしょうか。10月5日に丹波篠山市今田町上小野原の住吉神社で行われたのは、丹波篠山市の三大奇祭にも数えられるこの「蛙踊り」です。その名前通り、蛙のような踊りを奉納するお祭りで、秋の収穫の喜びやお礼を踊りで奉納するものです。

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夜になると「小野原住吉神社神舞保存会」の若衆が住吉神社に集まり、まず本殿に参拝します。その後、長床で蛙踊りが始まっていきます。

踊りは2種類ありますが、まずは収穫を表す「惣(そう)田楽」。稲の収穫を踊りで表現したもので、竹の短冊を持った踊り手と太鼓の二手に分かれ、踊り手が「ヘーツ、ヘーツ」と声を発しながら、稲刈りや脱穀を思わせる踊りをします。

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言葉にすると簡単なように思えますが、同じ動作をひたすら続けるのはかなり大変そうです。でも、同じ動作をひたすら続けることに、収穫への感謝や八百万の神様への尊敬の念が感じられます。ちなみにひたすら続く「ヘーツ、ヘーツ」という掛け声や、踊り手と太鼓が交代するときに「カエロ、カエロ」という掛け声が、蛙のように聞こえることが名前の由来なのだとか。

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1時間以上も踊り続ける奇祭

休憩する間もなく続くのは「いず舞」という奉納。田んぼに舞い降りた鶴が豊作を喜び、両手を広げて羽ばたきのしぐさを見せた後、勢いよくジャンプします。これも「小野原住吉神社神舞保存会」の皆さんによるもので、鶴が居ることが想像できるくらいリアリティのある舞。しかも前半の舞と合わせて1時間以上続きます。「一連の舞を覚えるだけでなく、体力的にも大変なもの。でも後世に残していきたい」と保存会の皆さんも話すように、全国的に見ても珍しい奇祭であること、そして丹波篠山の文化を残したいという想いから、長く続けられているお祭りです。毎年10月初旬に行われていますので、ぜひご覧になってみてください。