鱧切祭
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鱧切祭

兵庫県丹波篠山市前沢田(北沢田も同様の祭礼がある)では、大蛇に見立てた大きな鱧(はも)を退治する「澤田乃宮八幡神社」の奇祭(丹波篠山三大奇祭の一つ「鱧切祭(はもきりまつり)」が行われる。裃(かみしも)、烏帽子(えぼし)姿の鱧切り役が鱧を一刀両断する。

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祭は、田楽の後、襖を叩いた大蛇の前触れが始まり、ついに大まな板に載せられた、大蛇が登場する。大蛇を酔わせ、油断させた鱧切り役は、やにわに鱧を持ち上げ、出刃包丁で首を切り落とす所作をする。この後、祭終了の祝杯、大杯を上げ、神社に報告するのであった。

沢田の地は沼沢が多い地で、その開拓・治水をした先人を讃える伝説から祭が発している。山国の丹波の地で、鱧を大蛇に見立てたところに、奇祭たる由縁があり、民俗学者の柳田国男氏も「日本の祭」に挙げる祭礼で、丹波篠山市の無形民俗文化財にも指定されている。